FX税金の概要

FXの課税区分について


FX取引で得た利益は、為替差益もスワップポイントも雑所得という区分の所得となります。
ただし、国内業者と海外業者では、課税方法などの税制が異なってきます。
平成24年分の確定申告より、国内業者での取引ではくりっく365等の取引所取引だけでなく
全ての業者で申告分離課税となりましたが、海外業者での取引では総合課税
という方式で税金がかかります。

それぞれの課税方式の詳しい説明は、
国内業者FXの税制
海外業者FXの税制
でしますが、複数の業者で取引している場合は非常にややこしいので例を挙げて説明します。


複数業者の損益通算について


例えば、以下のように4業者と取引しているとしましょう。
  くりっく365取引(A)
  相対業者(B)
  海外業者(あ)、(い)

まず、国内業者の損益海外業者の損益に分けます。
1) くりっく365も相対業者も共に国内業者なので、損益を合算します
 国内業者の損益:(A)+(B)
2) 海外業者の損益を合算します
 海外業者の損益:(あ)+(い)

そして、それぞれの課税方式にそって確定申告します。
国内業者の損益と、海外業者の損益を合計することはできません。

国内業者の損益:(A)+(B)』は、申告分離課税で行います。
海外業者の損益:(あ)+(い)』は、総合課税で行います。

また、国内業者に関しては、「先物取引に係る雑所得等」になりますので、
日経平均先物取引やCFDなどと損益を合算することが出来ます

海外業者の税制

海外業者FXの税制


海外業者FXでは利益は雑所得として扱われ、給与収入やその他様々な
種類の収入と合わせて総合課税で課税されます
総合課税では、累進課税で課税されますので、その人の年収により
税率が変わります

収入が小さい人は税率が低くてすみますが
収入が多くなるに従って税率が高くなり、最高50%の税率が
課せられてしまいます

ですので、本業の給与収入が多い人や、FXで大きく儲けることが
できる人はどうしても不利になってしまいます


総合課税の税率


課税所得 国税 住民税 合計
195万円以下 5% 10% 15%
195超~330万円以下 10% 10% 20%
330超~695万円以下 20% 10% 30%
695超~900万円以下 23% 10% 33%
900超~1800万円以下 33% 10% 43%
1800万円超 40% 10% 50%


確定申告が不要となる特例


給与所得者(会社員、パート、アルバイトなど)には確定申告の際に特例があり、
2000万円以下の年収で、給与所得以外の収入が20万円以下であれば確定申告は不要です。
(給与所得者ではない専業主婦などは、38万円以下までは申告不要)
なお、この特例はあくまで申告不要なだけであって、控除されるわけではありません。
他の理由で確定申告する場合は、20万円以下であっても申告しなければいけないので注意が必要です

国内業者の税制

国内業者FXの税制


国内業者で取引を行った場合は、申告分離課税になります。

申告分離課税の所得は、総合課税される一般的な所得とは区別されており、
「先物取引に係る雑所得等」になります。


>申告分離課税の税率


申告分離課税では、一律20%が課せられます。
海外業者FXの場合と異なり、利益の多少に関係なく、一律で20%税率となります


確定申告が不要となる特例


給与所得者(会社員、パート、アルバイトなど)には確定申告の際に特例があり、
2000万円以下の年収で、給与所得以外の収入が20万円以下であれば確定申告不要です。
(給与所得者ではない専業主婦などは、38万円以下までは申告不要)
なお、この特例はあくまで申告不要なだけであって、控除されるわけではありません。
他の理由で確定申告する場合は、20万円以下であっても申告しなければいけないので注意が必要です

また、損益通算の繰越控除を受けたいのであれば、損失が出た年から繰越控除が0円になるか、
3年経過するまで、毎年必ず確定申告しなくてはなりません。


損益通算


国内FXの場合は「先物取引に係る雑所得等」ですので、同じ区分の所得内で損益通算が可能です。
具体的には、取引所取引での先物取引(株価指数先物、商品先物取引など)が入ります。
よって、FXの他にも取引所取引の先物取引をしていれば全て内部通算することができます。


損失の繰越控除


国内FX取引の場合、損失が出た場合、翌年に繰越することができます。

例えば、ある年に100万円の損失が出た場合、翌年に損失を繰り越すことが出来ます。
翌年、80万の利益が出たとしても、前年から100万円の損失が繰り越されていて、
これと合算できますので、翌年の利益は0円となり税金が全くかかりません。

これは非常に有利な制度なので、残念ながら損失が出てしまった場合は
しっかり活用するようにしましょう

ただし、損失を繰り越すためには、しっかり確定申告をしなければいけません。
損失は最大3年まで繰り越せるので、損失がなくなるまで、
キッチリ確定申告するようにしましょう

必要経費

必要経費について


税金は所得に対してかかります
所得とは、収入から経費を引いたものです

FXの場合でいうと、FXで得た利益から各種経費を引いた金額に対し
税金がかかります

従って、必要経費をしっかり把握し申告することは、不要な税金を
払わなくて済むためにも重要なことなのです

FXで必要経費として認められるのは
 売買手数料、通信費、消耗品費、図書費、
 セミナー代金、セミナー参加のための交通費、電子書籍
などが挙げられます。

ただ、経費の扱いは税務署によって判断が異なるので、
上記に挙げたものでも認められないものもあります。
確定申告をするときには、税務署に確認しておくことをおすすめします。

そして、かならず、レシート、領収書等は保管しておくことです。
書店で購入した本は、本の題名を書き留めておきましょう。


売買手数料


ほとんどのFX業者は、取引残高表や年間損益表を提供してくれます。
この表にはすでに売買手数料を差し引いた損益が利益として掲載されています。
従って、改めて売買手数料を計算する必要はありません。

自分で計算する場合や、売買手数料が損益に含まれていない場合は
忘れずに計上するようにしましょう


通信費


通信費は経費として認められる項目ですが、
電話代やプロバイダー料金を全て経費として扱えるわけではありません。
FXだけで使っているわけではないでしょうから、ある意味当然とも言えますが、
利用状況によって、料金の30%とか、50%とかになるようです。

逆に、スマートフォンなどのモバイル端末をFX専用で使っている場合、
FX専用であることを合理的に説明できるのであれば、全額を経費として
計上することは可能だと思います

ただ、後から税務署に説明を求められる場合がありますので、
他に携帯電話を持っていて日常生活ではそちらを使っているなどの説明ができないと、
追徴課税を払わされる羽目になるので、安易に経費に計上するのは
控えたほうが良いと思います